「伝わらない」・「納得してもらえない」のは、なぜか?
上司に報告や提案をした際に、“言いたいことがなかなか伝わらない”、あるいは“理解・納得してもらえない”。(「で?」、「何が言いたいの?」といった反応をされてしまう)
誰しもが、一度はこんな経験をしたことがあるのではないでしょうか。
では、言いたいことが“伝わらない”・“納得してもらえない”のは、一体なぜでしょうか?
原因は、大きく3つあると思います。
1. 「答えるべき問い」を、“正しく捉えられていない/明確にできていない”
2. 「答えるべき問い」に、“ストレートに答えていない”
3. 「答え」が、“説得力を欠いている(根拠が不足している・論理が飛躍している)”
“伝わらない”・“納得してもらえない”時は、この3つが原因であることが多いです。
逆に言えば、報告や提案をする際は、下記の3つを意識・実践すれば、“相手にとって説得力・納得感のある”報告や提案ができるようになるということです。
●答えるべき問い:
「答えるべき問い」を正しく捉える/明確にすることができている
●結論(So What):
「答えるべき問い」に、ストレートに答えている
●根拠(Why So):
結論の“根拠・理由”を明確に示している(根拠の不足や、論理の飛躍がない)
そして、この3つの中で最も大事なのが、“「答えるべき問い」を正しく捉える/明確にする”という点です。
「答えるべき問い=相手の問い」を明確にする
では、“「答えるべき問い」を明確にする”とは、そもそもどういうことなのか?
それは、“「相手の問い」、つまり、「相手が聞きたいこと」を明確にする”ということです。
ここで、以下のケースを見てみましょう。
ケース①:任されていたタスクについて、上司から「そういえば、あれどう?」と聞かれた場合
ケース②:新規顧客への営業訪問から帰って来た時に、上司から「どうだった?」と聞かれた場合
例えば、このような場合に、“上司が納得・満足する報告(=ツッコまれない/ダメ出しされない報告)”をするためには、あなたは、“どのように答えれば(報告すれば)”よいのでしょうか?
あなたなら、一言目に何を伝えますか?
また、二言目以降、どのような内容を・どのような順序で伝えますか?
さて、ここで重要になるのが、
“「相手の問い(相手が聞きたいこと)」を正しく押さえる/明確にする”ということです。
どのように報告すべきか?どのように答えるべきか?を具体的に考える前に、
まずやらなければならないのが、この“「相手の問い(相手が聞きたいこと)」を正しく押さえる/明確にする”ということです。
改めて、先程のケースを見てみましょう。
【ケース①:任されていたタスクについて、上司から「そういえば、あれどう?」と聞かれた】
この場合、あなたは“どのように報告”すればよいのでしょうか?そして、“上司が最も聞きたいポイント”は何なのでしょうか?
例えば、仮に”タスクの納期が迫っている”場合であれば、“上司が最も聞きたいポイント(=相手の問い)”は、“納期に間に合うのか?”、“いつまでにできるのか?”といった問いになるでしょう。
【ケース②:新規顧客への営業訪問から帰って来た時に、上司から「どうだった?」と聞かれた】
では、こちらのケースの場合は、どうでしょうか?
“上司が最も聞きたいポイント(=相手の問い)”は、どのようなものになるでしょうか?
こちらのケースであれば、例えば、、、
“案件化の可能性はあるのか?”、“売れそうか?”といった「問い」が、「相手の問い」になるのではないでしょうか。
相手が「より、具体的に聞きたいであろうポイント」を押さえる
さて、ここまで、“相手にとって、納得感・説得力のある報告・提案をする”ためには、
“「相手の問い(相手が聞きたいこと)」を正しく押さえる/明確にすることが大事である”という話をしてきました。
ここで、もう一度、ケース①を思い出してみましょう。
【ケース①:任されていたタスクについて、上司から「そういえば、あれどう?」と聞かれた】
この場合は、例として、“納期に間に合うのか?”という問い(=相手の問い)に答える必要があるという話をしました。
では、上司に対して、“間に合います!順調です!”と答えれば、上司は無条件に納得・安心してくれるのでしょうか?(そのまま安心して任せてくれるでしょうか?)
ここで重要になるのが、
“相手が「より、具体的に聞きたいであろうポイント」は何か?”を押さえることです。
このケースで言えば、“納期に間に合うのか?”という問いに加えて、上司が“より、具体的に聞きたいであろうポイント”は、一体、どのような点なのでしょうか?
“間に合います”という結論に加えて、“どのようなポイントについて報告すれば、上司は納得・安心してくれる”のでしょうか?
例えば、、、“間に合うのか?”ということに加えて、
下記のようなポイントについても、上司は聞きたくなるのではないでしょうか。
・具体的に、どこまで進捗しているのか?現時点でのアウトプットは?
・問題は発生していないか?
・この後の段取りは?一人でできるのか?(サポートしなくても大丈夫そうか?)
まとめ
さて、今回は、“相手にとって説得力・納得感のある”報告や提案をするために、
“「相手の問い」に答える”という話をしてきました。
具体的には、
・まず第一に、“「相手の問い(相手が聞きたいこと)」を正しく押さえる/明確にする”
・その上で、“相手が「より、具体的に聞きたいであろうポイント」は何か?”を押さえる
ことの重要性について確認してきました。
ぜひ、日々の仕事において、“「相手の問い」に答える”ということを意識・実践してもらえればと思います。
本ブログの狙い
本ブログでは、若手ビジネスパーソン向けの”応援ネタ(参考情報)”を少しずつ発信していきたいと思います。
皆さん一人ひとりが、“自身の目の前の仕事を再定義・プロジェクト化しながら「自分ならでは(個としての独自性・芸)」を磨き・極めていく”ことを願って。
※記事のテーマ・内容は、気の赴くままに。更新は不定期です。
<人事/人材開発ご担当者の方へ>
若手社員向けの研修・トレーニング等のご相談は、こちらまでお問合せください。